熊本県熊本市・荒尾市の幼児教室。遊びとは、喜びをもたらすこと。遊びとは、順調な発達を促すこと。

脳のブラックボックス

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    JUGEMテーマ:幼児教育


    これは、先日受けたアドラーの基本講座での出来事です。
    「ある日突然、1本300円ぐらいの高価なバラの花を100本、
    旦那様が貴女にプレゼントしたら、貴女はどのような行動をとりますか?」
    との質問に、参加した20名くらいの女性は
    「そんなこと、起こりえない・・・」というような表情をしていましたが、
    現実とワークを混同して情動的に反応するのは、
    ウチのカミサンだけではないんだと改めて思いました。
    気を取り直して出てきた反応は、
    「ワーイ、ワーイ、嬉しい・・・」という素直なものではなくて
    「アンタ、それいくらしたの?」「えっ、なにかあったの?」「アンタ、隠し事してない?」
    etcの、極めて人間的な例でした。

    『1つの出来事があって、その出来事に対してどのように行動するか?』それは、人それぞれです。
    この論考では『感覚入力と運動出力の隙間』という表現が出てきますが、
    ジェーン・ハリーにならって『脳のブラックボックス』というアイデアに置きかえてみます。
    この「脳のブラックボックスには何が入っているのか?」が知りたいと思います。
    アドラーの起訴講座では、認知と信念が入っているということでしたが、
    私は『言葉とアイデアと情動』が入っているのではないかと思います。
    アイデアはイデアからのもので『考え』という意味です。
    いずれにしても大切なことは、この『脳のブラックボックス』には情動が入っているということです。

    今の教育では『脳のブラックボックス』ははじめは空っぽで、
    外からの情報によって満たされるということが前提になっています。
    いわゆる行動主義的機械論です。
    ですから誰にでも同じ働きかけをしてテストをして採点します。
    心配なのはこうした了解が、乳幼児の領域まで忍び込んできているという現実です。
    「乳幼児期において『脳のブラックボックス』をどのように満たしていけばいいのか?」
    今からの大切な課題のように思いました。

       子どもにとって、周囲とは何か?
       子どもにとって、コミュニケーションとは何か?
       子どもにとって、思考力とは何か?

    を見てきました。
    それぞれが独立しているのではなく、子どもの人格の中で統合されている問題です。
    5〜6歳児の「思考力とは何か?」について、「周囲とは何か?」と重複しているところは割愛しました。

    子どもにとって、思考力とは何か?=8=

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      JUGEMテーマ:幼児教育

      『思考力とは何か』についてもう一度考えてみます。
      感覚情報入力と運動出力との間に「・・・ん?」という隙間が生じる、ということでした。
      言い方を変えて、感覚情報と運動出力の間に中枢ができる、と考えることもできます。

      この場合の「中枢とは何か?」は私たち素人には難しすぎるテーマですが、
      ジェーン・ハリーは『よみがえれ思考力(大修館書店)』の中で、
      「ポール・マリーン博士は人間の赤ちゃんは三層の脳を持ってこの世に生まれると断定している」
      といっており、脳幹を中心にしたR-複合体としての生命の維持装置、
      大脳辺縁系を中心にした情動回路と記憶回路、
      そして情動の抑制や合理的判断をつかさどる大脳新皮質だということです。
      いずれも、爬虫類脳、哺乳類脳、理性脳と分かりやすくネーミングされています。

      そこで、少し乱暴な想定ですが、はじめ赤ちゃんは『爬虫類脳』に依存していて、
      途中から『哺乳類脳』に移行し、7歳くらいから『理性脳』を獲得しはじめると仮定すると、
      子どもの行動観察が分かりやすくなってきます。
      子どものわけの分からない言いがかりや行動も、今は爬虫類脳と哺乳類脳に依存しているからで、
      理性脳を中枢にするには至っていないんだと考えれば、対応の仕方にゆるやかさがでてきます。

      感覚入力情報と運動出力の間に「何が入っているのか?」について、
      グリーン・スパンは情動の流れが生まれるといっています。
      そして自閉症スペクトラムの子どもの特徴は、その隙間が狭いことを指摘していました。
      それは、生後9ヶ月〜10ヶ月の赤ちゃんにも見られる行動です。
      それから、9ヶ月〜10ヶ月の赤ちゃんの行動に、少しずつ「・・・ん?」という、
      興味の対象や状況に対して、間を置いた行動が見られるようになりました。

      しかし3歳を過ぎてくると、感覚情報から運動出力に移る行動に個人差が出てきます。
      たとえば、リボンクラブに来て、同じおもちゃがあるにもあかわらず、あそび方は違ってきます。
      注意を集中して持続できる子どももいれば、注意が散漫な子どももいます。
      おもちゃの用途を理解して上手にあそぶ子どももいれば、
      おもちゃに八つ当たりして散らかしまわる子どももいます。
      友だちと協同してあそぶ子どももいますし、一人あそびが好きな子どももいます。
      言葉のっかりした子どももいれば、言葉が少し曖昧な子どももいます。

      こうした違いはどうして生まれるのでしょう?
      1つは、感覚入力情報や運動出力に何らかの機能不全があって、
      感覚統合がうまくできないで困っている子どもたちです。
      もう1つは、過度のしつけや早期教育によって 情動の流れが鬱積していることが考えられます。
      その他にも、睡眠や食事の不規則や偏りなども、注意の集中を妨げているかもしれません。
      子どものテレビ番組からの影響もあそびの中に出てきます。
      悪いことばかりではないのですが、番組によっては、
      子どものパーソナリティーを阻害しているのではないかと心配になることもあります。

      子どもの成長が、子どもの気質と言葉をはじめとして文化の影響を受けながら
      高次化してゆくことは、一般的に認められています。
      そして、「子どものパーソナリティーとは何か?」と考えるとき、
      感覚入力と運動出力の間にあるものが気になってきます。
      そこには、さまざまな経験の蓄積と運動能力の技能への確信、
      これは微細運動や言葉の表出/理解も含めてですが、あるように思います。
      思考力や表現についても、どのようなものをどのように感覚入力してきたのか、
      どのように思考し表現してきたのかは、周辺の子どもや大人の行動に影響を受けるでしょう。

      子どもの観察からの判断ですが、おおよそのパーソナリティーの母体のようなモノは、
      乳幼児期の6〜7年を通して形成されるのではないかと思っています。
      マーラーの研究では、2歳半〜3歳にかけて、
      情緒対象恒常性を獲得しパーソナリティーが形成されると結論づけています。
      しかし、この段階ではグラグラしていて、
      下に赤ちゃんが生まれるなどの環境の変化に左右されてしまいます。
      その点、6〜7歳になってくると、感覚情報の影響から離れて合理的に判断する力や、
      オモイドオリにならないことやジブンの欠点を受け入れながら、
      立て直していこうとする現実への対応が見られるようになってきます。

      子どもにとって、思考力とは何か?=7=

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        JUGEMテーマ:幼児教育

        4歳くらいになって特徴的なことは、身体運動の制御が見られることで、
        鬼ごっこに参加できるようになってきます。
        ルールの理解はまだ難しいようですが、
        走ったり、とまったり、逃げたり、反転したり出来るようになってきます。
        自動車でたとえると、アクセルとブレーキの使い分けができるようになります。
        右目と左目を使い分けるウインクもd着るようになってきます。
        右手と左手を使い分ける折り紙も上手になってきます。
        片足ケンケンも利き足が中心ですが上手になってきます。

        もう1つ特徴的なことは、話言葉の中に「きのう」や「あした」が使われてきます。
        はじめは行動して使ったり、過去のことはまとめて「機能」で済ませますが、
        今見たり聞いたりしている時間枠の世界から、過去・現在・未来という時間枠の世界が開けてきます。

        5歳くらいになってくると、運動の制御ではスキップへの挑戦が見られます。
        両耳に手を添えてのうさぎ跳びも出来るようになってきます。
        身体運動への自信は、事故固有感覚と結びついて、
        心の制御(欲望の制御)の扉を開いてくるようです。
        ルールのあるあそびや、じゃんけんなどにも参加しますが、
        ジブンが負けたという現実を受け入れるのは少し難しいようです。

        身体運動と思考にはどのようは関連があるのでしょう。
        思考については、感覚情報と運動出力の間にある『新しい状況に対して、感覚・運動的に判断する
        能力と何らかの欲求を満たそうとする感情の混成物のようなもの』というように捕らえました。
        感覚運動的に判断する能力とはおよそノンバーバルな領域で、
        粗大運動、バランス感覚、手先の器用さ、などの身体機能に依存するものと、
        視空間認知や時間感覚や方向感覚など感覚感度に依存するものが考えられます。

        たとえば「大・中・少のお弁当と3枚の大きさの違うナプキンがあります。
        それをケースに収納して下さい。」という課題を解決しようとしたら、
        手先の器用さや視空間認知や方向感覚etcが要求されます。
        「フライのボールを受け取って下さい。」という課題では、
        粗大運動、バランスかナック、視空間認知、方向感覚、時間感覚etcが必要です。
        こういった技能が『思考』とよべるかどうかは議論を呼びそうですが、
        『新しい状況に対して、問題を解決する能力』として、
        ノンバーバル(非言語)な思考と考えることもできます。

        もう1つ『何らかの欲求を満たそうとする感情』については、2歳以降であれば、
        経験を話す力、言葉を思い出す力、考えを表現する力etcの言葉の表出能力と、
        話を理解する力、情報を記憶する力、支持に従う力etcの言葉を理解する力に、
        大きく依存しているのではないかと思います。

        たとえば「10個のチョコレートを3人で分けて下さい。」という課題を解決するには、
        3〜4歳児ではとてもムリだと思いますが、
        6歳くらいになれば3個ずつ平等に分けて、残りの1個をジャンケンで決める。
        もしくはゲームの商品にして、ルールを決めて勝負をするなども考えられます。
        こうした場合は交渉する力、状況を理解する力として言葉が重要になってきます。

        子どもにとって、思考力とは何か?=6=

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          JUGEMテーマ:幼児教育

          2001年10月9日の朝日新聞の教育コラム『学びの芽』で小林登(東大名誉教授)は、
          「人間の脳には身体を動かすための身体プログラム、歓びなどの情動プログラム
          負の気持ちをコントロールする知性・理性プログラムの三つがある」ことを指摘していました。
          そして「それぞれの機能をうまく働かせるには、互いに影響を与え合う必要がある」と述べていました。

          経験の広がりは積み重ねられることによって、容易になる可能性を増やしていきます。
          はじめは三輪車に乗ることが一生懸命であっても、
          乗っているうちに容易に乗り回すことができるようになるでしょう。
          10ピースのパズルも最初は大変だったのが、比較的簡単に出来るようになってきます。
          思いどおりにならないことがあって、立ち直ることに20分かかっていたとしても、
          気持ちを表す言葉が使えるようになるに従って少なくなっていくでしょう。
          それは、行動をつかさどっているそれぞれの神経系の機能に
          余力が生まれてきている
          ことを示しています。
          各機能の成長のステップアップはこのようにして起こるのだと考えられています。
          あそびはいつも、今子どもができることを足場にして繰り返されます。

          数については、3歳くらいからの挑戦が見られます。
          5つの積み木を並べて「いくつありますか?」とたずねてみてください。
          はじめは一対一対応がぐらぐらしていますが、数えようという行為が見られます。
          『子どもはなぜ、数を数えるのか?』この感受性はこどこから来るのか?
          これは難しい問題ですが、2歳後半のあそびに系列化したモノの上や横に、
          何か別のモノを対応させる行為(積み木の上に、それぞれビーズを乗せてケーキに見立てるetc)や、
          積み木を並べたり、ケースに収納するときに、一つ一つ丁寧に扱う操作が見られます。
          そういった行為が見られるときに「いくつありますか?」と提案すると、
          1,2と人差し指で答えてくれることがあります。
          3まではなかなか進まないのですが・・・。

          5つの積み木(木の実や葉っぱでも良いですが大きさを同じモノにしましょう)を
          一対一対応できるようになったら、「3個数えてください」と提案します。
          1,2,3,4〜と3で止まらないで行き過ぎると思います。
          そのときも、チャレンジしたことに力点をおいて、早急に注意しないことが大切です。
          そのうちに3番目のところで止めることが出来るようになってきます。
          3個のところで止めることが出来るようになったら、「3個積み木を下さい」に対して、
          バラバラに置いた5個の積み木の中から3個取り出してくれます。
          これが数を理解した記念日ということです。
          個人差はあると思いますが、おおよそ3歳後半です。

          5つの積み木の数の操作が出来るのを確かめて、10個の積み木でチャレンジします。
          10個の積み木で対応や取り出しが出来るようになったら、20個にします。
          これがおおよそ4歳後半です。
          10個の積み木を渡して「9個下さい」と言ったとき、
          1個外して、残りを数えないで渡すことができるのは5歳後半でしょう。
          この頃になると、大きい積み木を10個並べて、隣に小さい積み木を10個並べて、
          確認のために数えてもらってから「どちらの積み木が多いですか?」の質問に対して、
          「同じ」と答えることができるようになります。
          「大きいのが多いのではなく、大きくても小さくても数は同じ」と言えたとき、
          数の抽象性を理解したということになります。
          こういった感受性はあそびのなかで育まれます。

          マクロビオティック ミニクッキング

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            JUGEMテーマ:幼児教育

               〔ママクラブ講座〕
            マクロビオティック ミニクッキング

            いよいよ新しい一年のはじまりですね。
            今年最初のママクラブは、マクロビオティック教室です。
            荒尾の林田薬局さんを講師にお迎えして、実際にお料理を作りながら学びます。
            食は体作りの基本です。この機会に一緒に食について考えてみませんか。
            全3回の連続講座です。

            第1回    平成24年1月25日(水)    白和え・ふりかけ
            第2回    平成24年2月22日(水)    重ね煮のみそ汁・玄米赤飯
            第3回    平成24年3月14日(水)    玄米スープ・うなぎもどき

            時 間    10:30〜13:00
            会 費    各回1,500円(材料費込)
            持ってくる物    エプロン・筆記用具・タッパー等(残した場合のため)

            旬の野菜と穀物・乾物の日本人が昔から食べてきた伝統の食事がマクロビオティックです。
            赤ちゃんの離乳食から病気の予防まで!!健康食として今、世界中で注目されています。
            陰陽を考えながらの料理法は目からうろこ!びっくりする程、おいしく出来上がります。
                                                           林田 昌子

            お申込み・お問い合わせは    リボンクラブ TEL:096-384-0673まで

            子どもにとって、思考力とは何か?=5=

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              JUGEMテーマ:幼児教育

              ノンバーバル(非言語的)な問題解決能力としては、
              小さいモノの中に大きいモノは入らない、三角は大きくても小さくても『サンカク』、
              同じ色や同じ形をピックアップして「おんなじおんなじ」と認識すること、
              遠いと近いを認識すること、方向性(部屋の中でオトイレはどこにあるのか)、
              1対1対応(指でモノを数える)、時間の判断(ママはもうすぐ帰ってくる、新幹線は速い)、
              建物や標識の位置感覚(ミニチュアのテーブルやイス、お台所などを合理的に配置する、
              近所のケーキ屋さんのお隣に八百屋さんがある)etcは、2〜3歳にかけて獲得していくようです。

              『思考力とは何か?』このテーマについて、
              感覚情報と運動出力の間に『新しい状況に対して感覚・直感的に判断する能力と、
              何らかの欲求を満たそうとする感情の混成物』のようなものが入り込んでくると表現しました。
              そしておおよそ、ノンバーバルな能力としては、外界からの視覚情報に依存していて、
              バーバルな能力は感情に依存しているのではないかと思います。
              そして一方は数学・幾何学的思考に、
              もう一方は国語・感情的思考に分化していくのではないかと考えています。

              2〜3歳にかけてのコミュニケーションや思考は空間に依存しているようです。
              いつもリボンクラブで出会うので、デパートなどで不意に会ったりすると
              「あなたはどうしてここにいるの?」というような怪訝な顔をされることがあります。
              会話でも「今ココで起こっていること」が中心で、
              昨日の出来事や時間が意識されることは少ないようです。
              ただし、ごっこあそびの中では『過去の出来事の再現』が見られますので、
              昨日、今日、明日の時間枠が意識化されていないということかも知れません。

              『2〜3歳代にかけて子どもの思考力を高めるためにはどのようにすればいいのか?』
              このテーマはおそらく現実的ではない、私たちにできることは
              『思考力を広げるためにはどのようにすればいいのか?』ということだと思います。
              グリーンスパンが指摘したように、子どもが関心を持ったものに大人が関心を持ってあそぶこと、
              身近なところをお散歩したり見聞きしたものを楽しむこと、
              安全な起伏や樹木のある公園にいって昇ったり走ったりすること、
              そして経験したり興味を持ったことをおしゃべりしたり、
              ちょっとしたあそびの時間をとって再現することです。

              子どもにとって、思考力とは何か?=4=

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                JUGEMテーマ:幼児教育

                リボンクラブのデータですが、1歳半ぐらいから3歳にかけて
                ブラブラお散歩をした子どもたちは、それ以後の成長に安定性が見られます。
                身体のバランス感覚や自己固有感覚、視空間認知、新しい状況に対して感覚的に判断する能力、
                見たり聞いたりしたものをベースにしたコミュニケーション、
                2歳くらいからは経験したことをごっこあそびで再現することが上手になってきます。

                ロシアの教育心理学者ヴィゴッツキーは、2歳くらいから感覚的思考と言語が合流し
                『言語的思考』ができるようになってくることを指摘しています。
                グリーンスパンは、日常生活で使われているものを
                ミニチュア化したおもちゃを利用することを勧めています。
                日常生活を再現したり、音声のシンボル化(言葉)の土壌になってきます。
                2歳から3歳にかけては、言葉の量が飛躍的に伸びる時期であることは、
                たくさんの心理学者が指摘しています。

                その他に、紐にビーズを通したり、はさみを使えるようになってきたり、
                色別に分類したり、積み木を横に並べたりの系列化が見られます。
                紐にビーズを通したり、はさみを使えるようになってくるのは、
                モノの用途が理解できるようになってきたことを現していますが、
                分類や系列化をどうしてはじめるのかははっきりしません。
                分類は食べ物を分け与えていたという人間の歴史と関連しているのかもしれませんし、
                系列化はお話を作り出すことと関係しているようにも思えます。

                2歳になると表象機能も成立してきます。
                過去の出来事を記憶していて、それらを材料にしてごっこあそびをすることができます。
                たとえば、動物園に行った経験を基にして『動物園ごっこ』をすることが出来ますし、
                お台所で働くままの姿を足場にして『お料理ごっこ』をするようになってきます。
                おもちゃとしてのシンボルを使いこなすことと、言葉の獲得と使用は相関していると考えられます。

                子どもにとって、思考力とは何か?=3=

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                  JUGEMテーマ:幼児教育

                  明けまして、おめでとうございます。
                  本年も、よろしくお願い致します。

                  ということで、新年最初のブログは、昨年の続きです……。



                  おおよそ、1歳半ぐらいになると、一語文の分化が見られます。
                  動物全般を『ワンワン』で言い表していた時期から、犬を見たら「ワンワン」、
                  猫を見たときは「ニャンニャン」と区別するようになってきます。
                  「ママ・・・」という言葉も、状況によって「ママ、だっこ」「ママ、ごはん」「ママ、きて」
                  など、それぞれの意味を持ってきます。
                  「パパ・・・」でも、「パパが帰ってきた」「パパ遊ぼう」「パパとお風呂に入る」など、
                  様々な意味を持ってきます。
                  それぞれの状況によって使い分けたり、欲求を言葉で表すことができたりすることは、
                  「言語的思考」ができるようになってきたと考えられます。

                  玄関のチャイムが鳴って、パパが帰ってきたことを察して「パパ」と声を出して迎えに行けることは、
                  感覚入力から運動出力の間に、パパに会いたい気持ち(感情)と、
                  チャイムの音を聞いて、パパだと推測する力(直感的思考)が働いていると考えられます。
                  この月年齢の思考力とは、新しい状況に対して感覚的・直感的に判断する能力と、
                  何らかの欲求を満たそうとする感情の混成物のようにも見えます。

                  新しい状況に対して感覚的に判断する能力は、
                  子どもにとって新しいおもちゃを提示することで観察することができます。
                  1歳半前後の子どもにとってベーシックな玩具にプラステンがあります。
                  赤、青、黄、緑、白のリングが各10個あり、五本の立てられた棒にリングを差し込むことができます。
                  1歳3〜4ヶ月ぐらいから遊びはじめ、リングを抜き取ることができるようになりますが、
                  面白いのは、そばに木皿を置くとリングを木皿に入れることです。
                  もちろん指示は出しませんので子どもによる判断です。
                  1歳5〜6ヶ月になるとリングを入れることができるようになりますが、
                  1歳8〜10ヶ月になるとそれぞれの色を揃えて、五本の某に分類して入れるようになってきます。
                  この場合も指示は出しませんので子どもによる判断です。
                  その後2〜3ヶ月すると、赤や青などの色の認知が出来るようになってきます。

                  1つのデータですが、絵本を読み聞かせしている家庭群と、
                  おもちゃでよく遊ぶ家庭群の言葉の比較研究がありました。
                  その結果、絵本をよく読んでもらう子ども群は名詞優位、
                  おもちゃで遊ぶ子ども群は動詞優位の言葉の使い方が報告されていました。
                  もし両方の環境があれば、言葉の全体的な優位性が期待できます。

                  子どもにとって、思考力とは何か?=2=

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                    JUGEMテーマ:幼児教育

                    1歳になった赤ちゃんは、クネクネバーンの下に降りたクルマを、もとの始点に置くことができます。
                    これは』目の前で起きたできごとを再現できる』ということで、問題解決をしたということができます。

                    『思考力』という言葉からは、高度な能力を想像しがちです。
                    しかし今は『思考力の赤ちゃん』について考えています。
                    思考力はどのようにして生まれるのでしょう。
                    グリーンスパンは、感覚情報と運動出力の間に感情の流れができると説明しています。
                    言い換えれば、感覚情報と運動出力の間に中枢ができるということです。
                    「あなたは何を考えているの?」「お腹が空いたの?」
                    「おもちゃを取ってほしいの?」「抱っこしてほしいの?」
                    もしこのとき、「抱っこしてほしいの?」という声に「うん」とうなずくことができたら、
                    赤ちゃんは「抱っこしてほしい」と思っていたということになります。
                    このときの『思う』は、要求であり感情の流れになります。
                    そのうち、お母さんを見て「抱っこ」と言えるようになるでしょう。
                    グリーンスパンは「言葉は感情を伴っている」ことを指摘しています。

                    もう1つあります。先ほどの例のように、クネクネバーンを落下して降りてきたクルマを、
                    もとの始点に戻して問題を解決した赤ちゃんの場合はどのように考えられるでしょう。
                    ここにも感情の流れがあるのでしょうか?
                    赤ちゃんが「目の前の情景が面白いので、もう一度見たい」という興味を持ったとしたら、
                    そこには感情が働いているようにも思えます。
                    しかし「下に落ちたクルマを上にのせたら、同じことがおきる」という判断は、どこからきたのでしょう?

                    「いないいないばあ」のあそびをしていても、
                    どのタイミングで「バア〜」と手が開くかを予測しているように見えます。
                    テーブルクロスの上に置いていあるお菓子を、
                    テーブルクロスを引っ張って手に入れることもできます。
                    高いところにあるおもちゃを取るために、身近にあるイスを利用して取ることもできます。
                    入れる物と入れられる物を理解して、入れ替えることもできます(5重の重ねコップ)。
                    言語以前の段階で問題を解決する様子は、
                    思考は必ずしも言葉に依存していないことを示唆しています。

                      ※エドワード・リードは『ミミズのアフォーダンスによる行動調節の実例』の中で、
                       ダーウィンによるミミズの観察例を取り上げて、全ての生物には環境と切り結びながら、
                       生きていくために必要な問題を解決していく因子が備わっているとを指摘しています。
                       人間の赤ちゃんもそういった因子を持っているのかもしれませんね。

                    子どもにとって、思考力とは何か?=1=

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                      JUGEMテーマ:幼児教育

                      ロシアの教育心理学者ヴィゴッツキーは、「感覚運動的思考と言語的思考が合流するのは
                      2歳くらいからで、感覚運動的思考のほうが歴史が古い」と言っています。
                      これは、おおよそ100年くらい前の話で、
                      行動主義心理学が風靡していた時代に進化論的発想をしています。

                      グリーンスパンは「子どものあそびは進化の産物である」と言い切っていますが、
                      こうした考えはこの20〜30年の間で出てきたようです。
                      グレアムグリーンが『動物に心があるか』というセンセーショナルな著作を出したのが
                      1980年代くらいではなかったかと思います。

                      赤ちゃんの脳は、生まれたときは白紙のようなもので、環境からの刺激によって形成されるという
                      考え方は、現在も根強く残っていて療育や早期教育の中で生きています。
                      感情を無視した行動主義は、当然『動物に心がない』という前提になっていたようですし、
                      その影響で動物の心、人間の心全般についての研究も停滞していたようです。

                      『心とは何か?』これは難しい問題ですが、グリーンスパンはASDの特徴として、
                      感覚情報と運動出力が近接していることをあげています。
                      これは典型的には、爬虫類や下等な哺乳類などに見られる行動パターンで、
                      視覚情報に食料となるものが入ると、素早く捕獲行動に移ります。
                      思考している間に逃げられてしまうということでしょう。

                      こうした行動パターンは、7〜8ヶ月の赤ちゃんでも見られます。
                      3〜5ヶ月の赤ちゃんの追視を見てみます。
                      赤ちゃんの目の前20cmぐらいで、ガラガラを左右にゆっくり動かします。
                      上手にできたら上下に動かします。検査ではないですから、楽しくしてくださいね。
                      それから右回り、左回りをします。ガラガラの移動に沿って赤ちゃんは視線を移動していきます。
                      ここでは、視覚情報入力と運動出力が連動していて、「・・・ん?」という隙間がありません。
                      7〜8ヶ月のハイハイをする赤ちゃんも、目の前に興味深いものがあれば、
                      視覚情報に促されるように接近していきます。

                      ただし、6〜7ヶ月のお座りができる赤ちゃんで、両手に持った物を『見比べる』ことがあります。
                      コトバにすると「これはなんだ?」というより「どうしよう?」という感じですが、
                      「・・・ん?」という思考の隙間が開いたようにも見えます。
                      田中昌人・杉江の研究では、『二つの窓』というコトバで着目されていますが、
                      チンパンジーには見られない行動だということです。

                      ベック社から出ているクネクネバーンという玩具があります。
                      斜めの坂が左右になっていて、小さいクルマがカタカタ音をたてながら降りてきます。
                      下に降りたクルマをどうするか?9〜10ヶ月の赤ちゃんに見せてみました。
                      9ヶ月以前の赤ちゃんですと、ほとんどが掴んで口にもっていきます。
                      9〜10ヶ月になってくると、手にしたクルマを本体につけようとします。
                      それは、問題解決には至りませんが、「・・・ん?」のような、思考の隙間のようなものが感じられます。

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